青森旅行2(霊場恐山)
カーナビは4時間かかるとか意味不明な事を言っていましたが、100kmあまりですからね。グーグル先生は2時間17分とのことでレッツらゴー。
まー無いとは思ってたけどやっぱり渋滞など無く、スイスイグイグイ進むので先生の見立て通り、休憩入れて2時間半ほどで着きました。
山に入ってしばらくしたら深い霧が立ち込めてきて、なにやら雰囲気盛り盛りだった。
して、車道にかかる恐山の鳥居をくぐって少しすると、嘘のように霧が晴れ、道路のすぐ左手には三途の川を渡す真っ赤な太鼓橋が。ステキなおもてなしですこと。ウフフ。
そして臭い!車の空調は外気導入にしていないのにあっという間に硫黄臭が立ち込める。
駐車場は結構余裕があります。朝早いし。9:30です。
いやー、ここがあの。恐山でございますか。ル・ヴォワール。オー・ル・ヴォワール。恐山。
見覚えがありますよ、あの地蔵、あの門、あの風車。
シャーマンキング好きにはたまらないですね。
…キュルキュルキュルキュル・・・
風車の音めっちゃ物悲しいな!想像以上に物悲しさを感じる音だわ。もはや圧を感じるわ。物悲しさ圧を。ちょっと心臓キュッてなったわ。
建物も雰囲気がありますね。幅が細めの横板で壁をつくる建築。北海道っぽいイメージがある。
本殿に向かうと、参道脇におもむろに配置された建物。これがなんと温泉なのです。
お目当のひとつ。身を清めてお参りするというのが本来の趣旨らしい。ということで早速入浴。この参道脇には男湯、女湯、男女入れ替えの3つのお湯があります。
あいにくこの時間は入れ替えの湯は女湯だったので、男湯にゴー。
引き戸を開けると、すぐに靴を脱いで板張りの脱衣場があり、扉などはなくそのまま浴槽になってます。もちろん洗い場などはありません。
こういう温泉はこういうもんなのですが、まあこの硫黄の強さなら雑菌やら汚れやらもすぐに一緒くたに硫化物と化してしまうんじゃないですかね。なんせ入浴時間は3〜10分までにしておいてくださいと注意書きまであるお湯です。
ほんじゃありがたく貸し切り状態で失礼いたしやす〜ザバーっっっっアッツ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
熱いわァ!!
45度じゃきかないでしょこれ。チクショーやられたよ、なんか蛇口あるな水だなめいいっぱい出せ!ってなりますよそりゃ。しかしこの勢いではそうすぐに冷めないですねえええ。
水の出てる周辺にゆっくり浸かります。あーちょうどええ。これくらいが…って言ってるうちに自分の体で水が遮られてももの外側だけアッツ!!!
まあ、(過剰に)身体暖まったしいいか。出るか。というあたりで次の方が入ってこられました。着替えながら様子を見るとやはり水全開で調整されとります。
もう一人入って来て、なかなかマッチョでおっと彫り物が…ゲフンゲフン強そうな方なのでどうだ…?
すごい!水は出しているものの大きく息を吐きながら肩まで浸かっています!強い!さすがだな〜。
さて体もポカポカ。7月なのに昨日からの異常な低温で気温は15度を切っていますが寒くなーい。本殿でお参りをすませ、順路を進みます。
かなりゴツゴツした岩の道です。転んだらヤバイし足ひねりやすいのでお気を付けて。
地獄らしい荒涼とした風景。キュルキュルと風車の音。また心臓がキュッとなる寂しさ。
しかし順路ですが、同じ場所から順路の標識がいくつも見えるし道も曖昧なのでよくわかりません。基本的には右手を選んでぐるっと回ればよいのですが、標識ややこしいわ〜。
そして霧に覆われた山々を背景に見えてきたのは宇曽利湖です。恐山というのは、もとは宇曽利山といってうそりさんが訛っておそれざんになったそうです。
一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため…で有名な賽の河原の積み石ですが、前日の大雨と風でほとんど崩れてしまったのでしょう、この日は綺麗に積まれたものはあまりありません。
鬼が、子供達を逃すまいと嵐を呼ぶのでしょうか。崩れた積み石にもまた悲しみが募ります。
宇曽利湖のほとりでは、風車の音、打ち寄せる波の音、そして湖を望む丘に立つ慰霊碑を訪れる人々が鳴らす鐘の音が寂しげに響きます。
無常です。
ザクザクと砂を踏む自分の足音がうるさいくらいの静けさ。
地蔵へのお供えをよく見ると、どれも幼児が使うものばかりです。ここは親より先に亡くなった子供達を悼む歴史があるので、直接自分の子に対してというわけではなく子供の化身たるお地蔵さまに対してなのかもしれませんが、小さな靴下が備えられているのを見た時にはさすがに心が痛みました。
ぐるりと一周廻りましたので、最後にもうひとつあるお湯に浸かります。恐山には宿坊があって、なかなか立派な建物で評判も良いらしいのですが、その宿坊の裏に混浴の温泉があります。
恐山で混浴つったらこれはもうほぼ男湯みたいなもんですよね、これまた貸し切り状態。と、いうことは…アッツ!!!!
しかもこっちは水が出るのがお湯が出てくるところのすぐ脇!よう冷めへんわ!
かけ湯で体を温めつつ、足湯のような浸かり方でお茶を濁し撤退!
すると男女グループの声が聞こえてきて、うっすら焦りつつ着替えていると男性が入ってきました。アレ、すみませんと一言あり戸を閉めると前で待っているようなので、ささっと片付けて風呂を後にしました。
…が!腕時計を忘れたことに気付き、んーこれは入れるのか?と思って戻って見ると、戸が開きっぱなしになってる。どうやら家族連れで足湯として楽しんでるみたいで、無事時計を取りに入ることができました。
ほかにお客さんいなければ、混浴を家族で足湯に使うというのはアリですね。
ちょうどお昼時だったので入口付近の食堂でカレーライスを食べました。至ってふつうの甘めのカレーだけど、なんとなく懐かしい感じの雰囲気で悪くないです。昔ながらの観光地のドライブインのような。
良い。
帰りしな、折角なので聖地巡礼的な…
よぐ来たにし
ぐーちゃんの店のモデル。ぐまくらでなくくまくら。元、ですが。今は下北妖怪ハウスとなっている。なんやねん。