GWに京都に行ってきました。
四度目ともなると有名所は行き尽くし・・・とはならないんですね。さすが。しかし、だんだん行きたいところが各地に点在し始めて、コース取りには難儀します。
今回は、1日目は鞍馬から貴船までのハイキング。2日目はレンタサイクルで下鴨神社→二条城・御所→烏丸・河原町のエリアを周遊。3日目は東山→山科→東福寺エリアを電車で周りました。
さすがの京都はコンテンツ量がはんぱないので、テーマごとに記事をのんびり更新したいと思います。
鞍馬から貴船
三千院には行ったことがあるのですが、京都中心部からだいたい同じくらいの距離。鞍馬までは電車で行けます。鞍馬から貴船まではお参りも含めて2時間位はかかるハイキングコースです。
まず最初の選択肢が、ちょっとしたケーブルカーに乗るか否かですが、乗ると由岐神社に行けなくなる。入り口の仁王門からわりと手前にあって、本殿までずっと九十九折の上り坂なので上から降りてまた引き返すのは骨が折れます。
鞍馬寺本殿から貴船まで50分くらいあるというのに、まず本殿までがすごく長く感じるので思いの外歯ごたえがあって楽しいです。30分位はかかるんじゃないかな。
この日は小雨でしたが、傘は邪魔だったのでレインウェアを着て登りました。パタゴニアのTorrentshell Jacketです。ベンチレーションが付いた防水仕様。森の中だからそれほど激しい雨粒は落ちてこなくて、下は普通の綿パンで大丈夫だった。インナーにハーフパンツ丈のコンプレッションウェア履いてたけどね。
この辺りは地表近くまで岩盤質のため、木の根が地中に潜れないそうです。これを飛び飛び牛若丸は修行したわけですね。
霧が濃くなってきたと思ったら現れたのが、僧正ガ谷不動堂。牛若丸が天狗と出会った場所とのことです。
鞍馬奥の院・魔王殿
山深い小堂。ひっそりとして安らかな雰囲気です。
しかし!ここがヤバイ!なんとここには、人類救済のため650万年前に金星から地球に降り立った魔王尊が祀られているそうです。650万年前てあなた、やっと猿人誕生くらいですよ。モノリス?モノリスなの?
この鞍馬寺、なにやら一般的な神社の由来とは一味違ってまして、光を司る毘沙門天、愛を司る千手観音、大地を司る魔王尊の3つの精霊を三位一体とした”尊天”がご本尊だということなのです。いや~ヤバイ匂いがプンプンしますよね!
更に出てくるワードが宇宙エネルギーとか六芒星とかサナトクマラとかウヒョ~って感じで流石に調べてみると、どうやら昭和初期~中期頃からこんな話になってきたようです。
当時の館長さんは若くして寺の統括者となったこともあり、かなり熱心に鞍馬寺の繁栄のため尽力します。その中で出会ったのが19世紀末にブームとなった神智学。これに強い影響を受け、戦後、鞍馬弘教なる新宗教を見出しました。
時代は流れ、アメリカ西海岸では60年代のヒッピー文化、それを受け継ぐ70年代のニューエイジムーブメントによりスピリチュアル系クラスタが爆発的に誕生します。この時、同じスピリチュアル要素を強く持つ神智学が引き合いに出され、新興宗教ブームとともにその文化が日本に輸入され、鞍馬の教義も強化され共有されていったのです
この系統の精神文化というのはかなり力強くて、現在でもヨガ、禅、菜食主義、カウンターカルチャーとしてのロック、エコロジカル、一部のフェミニズムなど「新時代」「未知のエネルギー」「気の流れ」的な神秘思想の源流になってます。
話がそれましたが、つまるところこの鞍馬寺は神智学の影響を受けた管長さんが見出した鞍馬弘教という新宗教(新興宗教?)を現在の教義としており、それがニューエイジブームによって盛り立てられてこんな電波ビンビンな感じになっているわけです。
ただし寺自体の歴史は相当に古く、過去にも宗門が変わっているお寺なので、何はともあれ、豊かな自然を頂く鞍馬山に対する山岳信仰というのが根本的なところにあるんじゃないかなと思ったりします。
KIBUNE
貴船神社はきふねじんじゃですが、地名はきぶねです。神社は水の神様を祀るので、濁らないそうです。
神武天皇の母である玉依姫命(タマヨリビメ)が黄船に乗ってこの地を訪れ、祠を造ったという伝説からキフネと言う様になったとか。鞍馬寺は貴船神社の神のお告げで建てられたので、古刹である鞍馬寺よりもより古い神社だそうです。
ほんとにきれいな所なので、水の神を祀るのももっともですね。秋には紅葉、七夕には笹飾りがあって、夏は蛍も飛ぶというのでそれは見事だろうなあと。そこで川床の鮎料理と来たら最高でしょうね。
奥宮の境内には中に黄船が入っていると言われる船形岩があります。船舶関係からの信仰も篤いようです。黄船で貴い船、キフネ。
この日は5月4日。こいのぼりがありました。川の上流に滝登りの鯉というのはなかなかマッチしているんじゃないでしょうか。
貴船から帰る道が微妙でして、貴船神社前から15分位歩けば駅につくんだけど、鞍馬から山超えてるからキツイよね。奥宮からバス停まで15分くらいあるので、おとなしくバスで駅まで行って、そこから電車で帰りました。
付録:レインウェアを洗おう
これ、トレントシェルジャケットだと思うんですけど、なんか今のモデルの方がリッチな感じがするな?
防水でおなじみのゴアテックス的な機能を持ったH2Noというパタゴニア独自の素材を使ったウェアです。
縫い目も目止めしてあって防水仕様です。でもそれでは暑いので、内側からの水分は逃がすという機能があり、加えて換気用のベンチレーションが脇の下あたりについてます。
で、今回みたいに動く環境で使うことも多いので、木から落ちる雫とか、泥はね、汗なんかの汚れがつくのは避けられない。
でもこういうのって洗っていいのか?と調べたら結構洗えるんですね。
一応公式サイトにメンテナンスについて書かれていました。
しかしリンク貼るだけでは味気ないのでざっくり説明しますと、
1.おしゃれ着用などの中性洗剤がベスト(柔軟剤不可・洗濯機可)
2.すすぎをしっかりする(洗剤の残りは防水性能に影響する)
3.熱をかけて乾かす(乾燥機・あて布をしてアイロン・ドライヤー)
ということです。
3が特に驚きポイントでした。個人的には。この作業は撥水性を取り戻すための作業らしいので、自然乾燥してからアイロンまたはドライヤーで大丈夫です。
こう、欧米基準で行くと洗濯物はふつう乾燥機にぶちこんで乾かすでしょうから、それに対応しているのは当然ってことなんだろうな。